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俺の影を追うお前等




ーカランカランー



うわぁ結構人がいるな…
入学してから一度も来てないから
懐かしいな〜



街中にある小さなお店
「BOND」ってお店が
俺らのたまり場だ。



BONDとは、どこかの国で
“絆”って意味がある。
決めたのは俺じゃない。
あの人だ…。



「おい!お前誰だ?
ここがどこか分かって入ってのか?」



……しばらく中を見渡してみると
奥から1人の男が出てきた。
背丈は同じくらいで金髪の頭が目に付く。



俺のこと知らないって事は
新入りかな?まぁ確かにコイツの顔
見たことないからな。
じゃ、ちょっと遊んでやるか…



「俺…?教えても良いけど
自分より弱い奴に教える気はないな」



相手をバカにするように笑ったら
それに頭にきたのかその男は



「…ってめぇぇー!!」



って叫びながらこっちにむかって
殴りかかってきた。

 
俺はそれを軽くよけ、
素早く相手の懐(ふところ)にはいって
拳に少し力を入れて溝(みぞ)をねらって殴った。



「ガハッ……っ!!」



あれ、手加減したんだけどな…
そいつはお腹を抱えて倒れ込んでいる。



「はい、ここまで〜」



そいつが起きあがるのを待っていると
また奥から男が来た。



「騎士(きし)さん俺はまだやれます!」



「あ″ぁ?俺に指図すんのか?」



騎士は少し殺気をだしてみれば
金髪の男は慌てたように



「い、いえ、申し訳ありません!」



「おい、騎士…
殺気しまえ」



「あぁ
てか、おかえりー!」


そう言いながら騎士は
俺を抱きしめた。
  


その光景が信じられないかのように
倒れ込んでいた男は目を見開きにし
口が開いていた。



「…ぇっ……
騎士さん、そいつは……?」


「はぁ…真田よー
まだ分からないか?」



騎士は意味深な言葉を真田って
男にいうと真田は最初は分からない
って顔をしていたが、みるみると
顔が真っ青になっていった。



「も、もしかして……
“紅”ですか!?」

 
さっきと打って変わって
敬語になり弱々しい感じに
なってしまった。



「そうだよ?」


「あーーー
すみません!!!
ご無礼を………」



「えっ?」



泣きながらそう言う真田。



「あーコイツおまえに
憧れてるんだよ。その
憧れてる相手に殴りかかろうと
するなんてなー?さ・な・だ?」



うわぁ悪魔だな。



騎士の言葉でもっと泣きわめく
真田。それを楽しそうに見てる騎士。



「あー真田?
別に気にしてないから
もう泣き止んで?


しかも、俺も少し
意地悪?しすぎたのも
悪かったからお互い様ってことで
良くない?」




しゃがみこんで真田に言った。



「でも…」



「俺は気にしてないから、な?」



「…ありがとう…ございますっ」



「いいえ」



笑って言えば真田は
俯いてしまった。



「あーまた虜にしちゃって…」



その、光景をみて
騎士がやれやれといった
感じに言った。



「何分からない事言ってんだよ」



「これだから鈍い奴は…
まぁ、いいや奥に行こうぜ
皆が待ってる。」



「あぁ」











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