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恋はもうできない


「……で、俺の後を追ってなんか用か?」


うわぁ…前は薄暗くってきちんと顔見れなかったのに、今見るとすげー美形。


低い声に、茶色の目…真っ黒の髪…ぱっと見てそこらへんにいる芸能人より格好良い…。


そして昔と変わらない真っ直ぐな目…。


その目に俺は助けられたんだ。


「おい。聞いてるのか?」


「えっ?あぁ聞いてるよ!!」


「それでなんの用だ?」

「えっと…その…聞いて欲しい事があるんだ!!」

「あぁ」



ふぅー
大丈夫…大丈夫


「俺と…俺と恋してくれませんかっ…?」


良し!!
言った!!俺は言ったぞ


「は?」


やっぱりいきなりでびっくりしたのかな?


当たり前か(笑)


「好きなんだ!!俺と付き合ってくれ!!」


「……」


「お願い!3年間だけでも良いから!!」


お願い…
3年間だけで良いから
俺に希望を下さい…。



「3年間だけだからな…だから、そんな顔すんな」


その言葉で、自分が泣いてるんだと気づいた。


「……ありがとうっ。」

期間限定の恋人であっても、嬉しくって自然に笑顔になる。


「……っ!?」



「?…どうしたんだ?

それより、お前名前なんて言うんだ? 」


「べっ別に。俺は浪川昊(ナミカワ・ソラ)だ。お前は?」


昊…やっとあなたの名前を知った。


「俺は篠塚裕貴、裕貴って呼んでくれても構わないよ!!」


「じゃ裕貴って呼ぶ。」

「うん!!じゃ、昊って呼んでも良いかな?」


「あぁ。」



メアドを教えてって言って、昊は教えてくれた。

そしてメアドを交換して、その日が終わった。



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