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光が闇に変わる刻
3
「―……。」

みんながゾロゾロと集まってくる中、円堂は震えた声でボソボソと何か呟くが、異常なまでに小さい声で何を言っているのか聞き取れず再度染岡が声をかける。

「おい、円堂…?」

「…っ……ぅぅ…。」

円堂の異変に気付いたのか今度は吹雪が声をかける。

「キャプテン?どうした…「すっっっっげぇぇー!!」

「へ?」

が、円堂の言葉により遮られてしまった。

円堂はバッと俯いていた顔を上げるとキラキラと目を輝かせ吹雪と染岡を見た。

「すっげーシュートだったぜ、吹雪!染岡!ほら、まだ手がビリビリしてる!」

ほら、と両手を見せるが二人にはそれが分からず吹雪は苦笑、染岡はため息を漏らしながらお互い顔を見合わせる。

「ゴール奪われたのに喜ぶなんてホントキャプテンって変わってるよなー。」

「それが円堂さんなんですよ!」

頭の後ろで両手を組みながら木暮は誰にも気付かれないようにボソリと呟いたつもりだったが、間髪入れずに立向居がそう答え憧れの眼差しで円堂を見た。

(…あーあ……こりゃ重傷だな、キャプテンも立向居も。)

再び木暮はボソリと呟いた。
今度は誰にも何も言われない様に心中で。




ピピィーッ




そんなことをしている内に河川敷のグラウンドに試合終了の合図の笛の音が響いた。



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