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光が闇に変わる刻
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「綱海!今だ!」


快晴の空の下、河川敷のグラウンドに響く元気な声。

つい数週間程前までイナズマキャラバンに乗って地上最強のサッカーチームを作るため日本中を旅し、エイリア学園、そしてダークエンペラーズを倒したキャプテン・円堂守率いる雷門中サッカー部は明日それぞれの故郷に帰ってしまう塔子、吹雪、木暮、リカ、立向居、綱海達との最後の試合を楽しんでいた。

「よっしゃー!いくぜ、立向居!」

「はい!」

ゴール目掛けて走る綱海に立向居は真剣な表情になりスッと腰を低くすると両手を構えて相手のシュートを待った。

「ツナミブースト!」

「ムゲン・ザ・ハンド!」

激しくゴールに向かうツナミブーストをしっかりと見つめ足腰に力を入れると立向居はムゲン・ザ・ハンドを出した。
ツナミブーストは以前よりもパワーアップしていたが、それでも立向居は見事にそれをキャッチすることが出来た。

「おー!やるなぁ立向居!」

「あぁ、ナイスだ立向居!」

「あ、ありがとうございます!綱海さん、円堂さん!」

綱海と円堂の言葉に目を輝かせ嬉しそうに、しかし恥ずかしそうに頬を掻きながらはにかむ立向居。
そしてその様子に呆れたように笑う風丸。

「おいおい円堂、敵チームのキーパー誉めてどうするんだよ。」

「だって今の立向居のムゲン・ザ・ハンド、前の試合の時よりもパワーアップしててさ!」

円堂もまた目を輝かせながら興奮したように両手を大きく広げ風丸に自分の今感じた事を伝え、立向居に視線を移すと大声で「特訓頑張ってるんだな!」と言った。

そんな円堂に染岡もまた呆れた様に笑うと立向居が投げたボールを足で止め、ビッと円堂に指をさした。

「立向居のムゲン・ザ・ハンドがすげーって言うなら俺達はお前にもっとすげーもん見せてやるよ!いくぞ、吹雪!」

「うん、染岡君!」





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