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光が闇に変わる刻
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結局、試合は一対一の同点で終わった。
どちらも勝つことは出来なかったが、それでも皆はこの試合に対して満足感を抱いていた。
勝ち負けが目的ではなく、最後に本当に楽しいサッカーが、良い思い出が出来た、と。

「でも、もうこれで皆とサッカー出来るの最後なんだからどうせならキャプテンからもう一点くらい奪いたかったな。」

スポーツドリンクを片手に吹雪はそう言った。

「最後じゃないさ。」

鬼道たちと会話していた円堂は吹雪の「最後」と云う単語を聞き、ふと吹雪の方を見てユルユルと首を横に振った。

「確かに皆は明日で帰っちまうから、今すぐって云うのは無理かもしれない。でもさ、機会がある時に皆で集まってまた今日みたいにサッカーやればいいんだよ!」

「機会がある時って?」

すかさず風丸が問いかける。

「へ?あー…あ…な、夏休みとか冬休みとか休みが長い…時とか…かな?」

「何だ円堂、何も考えずに言ったのか?最後が疑問形になってるぞ。」

「うっせーな、鬼道!」

ベーっと鬼道に舌を出す円堂、しかしそれは皆の笑いの対象となってしまった。

河川敷に響く笑い声、その中で「笑うなよ!」と声を上げ止めに入る円堂。
だが、その苦労も虚しく誰一人としてその笑いを堪える者はいなかった。





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