SS
ACT4
「…………………………………………。それは良かったです。まさか、彼女がそんな境遇にあるとは思いませんでした。
彼女はまだ若いでしょうに、お父様がお亡くなりになったのは非常に残念です。
そんな悲しみの中気持ちを切り替え、院に進むという決意をした意欲は評価に値します。」
…………………じゃあないッッッ!!!
てゆーか僕は、神崎のことなんて何一つ考えていないから!
考えてなんか………!
……………でも神崎のお父様が亡くなって、あの狂った程の域のお人よしの女性の、お父様が……………
もし、僕のお父様が死んだら………、馬鹿にしたりしているけど、死んだりしたらどういう気持ちになってしまうんだろうとか、
神崎は悲しいのだろうな。しかも、とてつもない位に。
僕も、どうしようもない父親だが、多分死んだら、泣くかもしれない。………………………
……………でも、でも、そんなの、どうでもいい!神崎は嫌いだし!それより…
「……………秋山さんはどうしているんですか?」
「ああ、秋山さんですか…………
秋山さんは……………、
就職活動をして職に就くも辞めるの繰り返しで、結局は裏に来ましたね。
現在は社会的に定職に就かず、
以前のマルチ詐欺組織壊滅事件と関わりがあったことがきっかけか、
非合法のカジノのディーラー、
麻雀の代打ち等で稼いでいるようです。
でも安心してください。彼の暫定年収は4000万越えてますから。
……………因みに、今いる場所は…………
」
思わず。耳を塞ぐ。聞きたくない。だが、質問は投げる。
「…………なんと、いう……………神崎は、それに対して何も言わないんですか?」
「???………………
何でですか?
ライアーゲーム後、秋山さんと神崎さんのやり取りは一切ありません。
元々、彼等の間にはライアーゲーム以外の繋がりは特にありませんでしたし。」
え…………………………………………
……………………………………………………。
僕は、てっきり彼等は付き合っていて、貰ったお金を資金に式を上げ結婚とかするつもりなのだろうと思い込んでいた。
だが彼等は、元々付き合ってもおらず、更に今、お互い何の関係もなく、それぞれの人生を歩んでいるというのだ。
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!