SS
ACT4
俺が既視感があるのなら、向こうだって俺を知っている可能性がある。いや、多分知っている。
俺をソッコー思い出して俺の情報を得るよう動き出したら、不利だ。
思い出せ俺。思い出せ。
金の心配はないとして、こいつが誰か思い出さないと。何だか不安だ。
しばらく唸りながら部屋を歩きまわった。無意味にギターを弾いて新曲を歌ってみたりする。そしてパスタを作ってみたりする。今週号のヤンマガのカイジをもう一回読んでみる。
うん、思い出せない。
全く思い出せる気がしない。
前の晩飯何食ったのかもたまに思い出せなくなる俺だ。
こういう風になると、逆に一向に思い出せなくなる。
俺は、とりあえずPCを起動させる。
某巨大掲示板を開く。
いつも行っているオカルト板へ。
きっと誰かしらスレッドを立てているはずだ。
まさか俺とタチバナユウミだけってことはないだろう。
まずはこのゲームについての情報を得よう。
『いきなり一億奪い合えて一億が送られてきたんだけど』
あった………!!!
1 :本当にあった怖い名無し :200X/0X/XX(X) 22:11:28 ID:F8YmPdWLO
相手指定されてる。しかも恩師。釣りかと思うだろうが本当に一億ある。どうすればいい?
『写真』
2 :本当にあった怖い名無し :200X/0X/XX(X) 01:59:08 ID:sP4nKs1H0
ねーよw
3:本当にあった怖い名無し :200X/0X/XX(X) 04:57:16 ID:trbjuzUE0
うん。よく20万位集めたねw
3:本当にあった怖い名無し:200X/0X/XX(X) 04:59:47 ID:RQG4TDjAO
おめでとう。一億は君のものだ。
4:本当にあった怖い名無し :200X/0X/XX(X) 23:28:53 ID:3GPyhcJp0
闇の組織ですね!貴方はもしかして眼鏡の少年ですか?
|
|
|
やっぱ俺とタチバナユウミだけじゃない………
このライアーゲームってやつは、やはり、少なくとも俺にだけ降り懸かったもんじゃないようだ。
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!