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ACT3


タチバナユウミ、タチバナユウミ、タチバナ……………


元カノ?バンドの取り巻き?

俺は写真と名前の載った黒い紙を見ながら、ベッドに横たわった。

黒髪の清楚な女性。こんな人、俺の知り合いにいたっけ?

周りには派手なメイクでドギツイ女しかいない。



…………………………。


誰だこの人。



「わかんね。」


とりあえず今日はバンドの練習もないし、明日は休み。一億は分割して幾つかの自分名義の銀行に預けた上に両親と兄弟の口座に振込んである。

相手にも俺と俺の名前はこの手紙で知れているわけだから、相手のことを思い出さなきゃいけない。

金の心配はないと思うが念のために。

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