SS
ACT8
『また会いましょう
どこか
いつかは
わからないけど
また会えるよ晴れた日に
いつものように君は笑っていてね
青空が暗雲を追い払うまで
俺の友達に宜しく言ってくれ
長くはかからないし
君が伝えてくれたら彼等も安心するから
俺はこの歌を歌っていた
また会いましょう
いつかどこかはわからないけど
晴れた日にまた君と会えると信じているから』
凄く良い歌だ。
そういえば、何回も見た好きな映画コレクションをヨコヤに見せているところだったんだ。
そしてこの歌って、まるで、
歌詞は微妙に違うけど、
ヨコヤを好きになった頃の俺のようだ。
曲調、物悲しさ。
まさか今みたいにこうやって、ヨコヤと恋人繋ぎして歩いたり出来るなんて思っていなかった。当時は。
そんなエンドロールの中、ヨコヤはチキンを口の周り油でいっぱいに汚しながら食べていた。そして、いちいちティッシュで口を拭いて、ティッシュが山盛りになっている。
俺も、チキン食べてはいるが、そんな拭き取る程のものでもない。
なんでそんなに拭き取ってるんだろうと思いながら、見ていると、ヨコヤは口が小さかった。
「お前、口小さいな。」
「………………。……そうですか?………それにしてもジャンクフード、予想してたのと全然違って………凄く美味しいですね!」
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