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ACT3


正直全くわけがわからない。お互いの手料理が美味いならそれでいいんじゃないかと思う。


「よくわからないんだけど。今日は飯作りたくないって意味?てゆーか、何でいきなり飛び出したんだ?わけがわからないんだけど。」

そういえば俺も久しぶりに走った。何か色々なところが痛くなる。

膝に手をあて息を整えていると、またヨコヤが怒り口調で、しかも俺をバシバシと叩いてきた。


「秋山さんは何もわかってないです!もう!!」


怒っている顔がまた可愛いな、そういえば、自分がヨコヤを好きだと確信したのはこの怒った顔を見た時だったな。等と思いを巡らせていると、ヨコヤはより一層眉間にシワを寄せ、唇を噛みながら俺を見てくる。

そういえば、この二年間の付き合いの中、こんなに激しくヨコヤが不満を訴えてくるのは初めてだった。
もしかして、ずっと我慢していたことがあったのだろうか?
出会いが出会いなだけに。

でも、そんな感じは一切無かった。俺が気付かなかっただけだろうか。
そういえば、カンザキに洞察力は凄いが女心はわからないとか言われたことがあったっけ。ヨコヤ女じゃないけど。


「ごめん、よくわからないんだけど。俺は結構俺達上手くやってると思ってたからな。不満があるなら言って欲しい。多分俺は言われないとわからないからさ。」

歩道にある煉瓦仕立ての植え込みに腰掛けながら言う。




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あきゅろす。
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