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ACT1
目覚めると、隣に誰かいるという感覚は、不快だ。


眠っている時間は自分だけのもので、誰にも介入されたくない。その余韻にすらも。










そういう風にずっと思っていた。





だが、今。


俺は劇的に変わっていた。




目覚めて隣にあるその人の姿に安心すらする。






無防備な寝顔を見て今までに感じたことのないような幸せを感じたりもする。



俺は今、お前が起きる時間の少し前に起きて、その寝顔を見つめている。


白い肌と長い睫毛、サラサラの黒髪。呼吸で動く胸。

全てが愛おしくて、出来ることなら寝る間も惜しんでずっと見ていたい。


こんな風に毎日が進んで行く。

喧騒に満ちた時間はいつしかなくなり、俺の人生はいつの間にか、ゆっくり時間を消費していくものとなっていた。

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