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戦線☆Brother
高橋亜仁の場合B


おれが驚いて目を見開いてると、おとうとは、


「頑張って、アニィの好きな甘いもの作りました!クッキーです!食べて下さい!!」


と、クッキーの乗った皿をおれの方に目一杯のばす。

おれはその皿から1枚クッキーを取ると、ゆっくりと口に運んだ。


「・・・・・・おいしい」


そのクッキーは、確かに見た目はちょっとアレだけど、サクサクしてて口に甘さが一杯広がる・・・今までで食べたクッキーのなかで一番おいしいものだった。

おとうとはそれを聞いて嬉しそうに、でもちょっと照れたように「えへへ」っと笑った。

それが・・・



きゅん・・・



ものすごく可愛く見えた・・・

心臓がバクバクいって、「もっと食べて」って嬉しそうにクッキーを勧めたり、「形変だねー」って苦笑いしたり、しまいには自分も一緒に食べて「おいしいねー」って笑ったり。

その表情仕草一つ一つが、



きゅきゅん・・・



なおさら可愛く見えて・・・


どうしたんだろう?前はこんなことなかったのに・・・おとうとの事普通顔だと思ってたのに・・・!


「アニィ?」


可愛くてしょうがない!!

目くるっくる!口の横にクッキーのカスついてるのが可愛い!しかも身長差で自然と上目遣い!!


可愛過ぎる・・・

おれだけのにしたい・・・


おれはその時、確かな恋心を抱いた・・・


この日、おれは兄弟の大切さに気付くのと同時に、恋心にまで気付いてしまった・・・




それからというもの・・・




「おとちゃん、一緒に学校行こう?」

毎日手をつないで(ちゃっかり恋人つなぎ)登下校し、


「おとちゃん!!」

休み時間は毎回会いにいき、


「おとちゃん一緒にお風呂入ろ!」

ちゃっかりお風呂まで一緒に入ったり(ただし毎回鼻血がでるからすぐに禁止になったけど)、


一緒に寝たりもした。


キミはおれの変わり様にびっくりしながらも、おれがおとちゃんをどう思っているのか気付いてからは顔面蒼白。おとちゃんと2人になる時間も無くしてやった。


毎日おはようとおやすみのちゅーもしてた。

さすがに「なんでちゅーするの?」って不思議そうに聞かれたけど・・・


「知らないの?仲いいヤツ同士はこうやって挨拶するんだぜ!」


って言ったらすんなり信じてしまった。
そんな単純なとこも可愛いッ!!!!

もっとも、小学校高学年の時にいきなり出てきたなんちゃって関西人によって中1の時騙されていたと気付いてしまったが・・・
まぁそのお返しにアイツには違う高校に行ってもらったけど・・・

まさか転校先にあの関西人がいるなんて!
ついでにキミまで!!

おとちゃんがものすごく可愛く育っちゃった為、周りのヤツは全員おとちゃんに色目使うし(本当はアニィへの好奇の目)、なんちゃって関西人なんていつおとちゃんに襲いかかるか分からないし・・・(※稜は割とピュアなのでそんな無節操ではありません。)


「でも、絶対オレが守ってみせるから・・・」


だからオレを見て?

おとちゃん・・・




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あきゅろす。
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