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それから夏休みに入り、五月はバイトが忙しいからといって実家に帰らず浩介と過ごした。

勿論バイトが忙しかったのは本当だが、「帰るなよ」と浩介に甘く囁かれ五月には抗う事ができなかった。

五月の部屋に浩介の物が、浩介の部屋に五月の物が少しずつ増えていくのが何ともくすぐったかった。

つき合いだして1ヶ月経った8月の終わり、五月は浩介に抱かれた。

クーラーの効いた浩介の部屋でしっとりと愛を囁かれ、優しく優しく、それでも激しく求めてくる浩介に五月は全身をピンクに染めながら受け入れた。

浩介が戸惑いもなく五月自身を口に含み舐めあげれば五月は甘い声を上げたが、五月はそれが恥ずかしくて両手で口を押さえた。

けれど浩介はそんな五月を非難するように口の中のものを激しく吸い上げ根本から舐めあげる。

それに五月は呆気なく浩介の口の中に吐精し、荒く息をついた。

「あっ、はぁっ…ごめっ!」

「五月すげー色っぽかった…」

――もっと見せて?

そう言って自分の唇を舐める浩介の方がよっぽど色気があって、五月は体を震わせた。

それから五月は体中全てを浩介にドロドロに溶けるほど可愛がられた。

特に丹念に解された秘所は少しの痛みを感じながら、圧迫感と共に体内に浩介を受け入れた。

「あっ、あっ、こぉすけ!浩介!」

「可愛い。五月、可愛いよ。」

口や頬、耳に落とされる軽いキスとは反対に熱く激しく奥深くを蹂躙され、五月は逞しい浩介の体に縋りながらむせび泣いた。

「あっん、あっ、んっ!」

前も後ろも浩介に可愛がられながら五月は2度目の絶頂を迎えた。









少し肌寒く感じ五月は温もりを求めるように寝返りを打って、すぐ側にあった温もりに体を寄せた。

すると聞こえてきたクスクスと言う笑い声に、五月はゆっくりと目を開け目の前にある肌色の壁をぼんやり見ながら手でペタペタ触ってみた。

またクスクスと笑い声が聞こえる。

「朝から誘ってるの?」

そこで五月は目の前の壁、もとい浩介の事に気づき布団の中に逃げた。

昨日の夜初めて浩介と一つになったことを鮮明に思いだし五月は1人唸った。

恥ずかしくて、恥ずかしくてたまらない。

このまま寝てしまおうかと思ったがベッドから浩介が降りる気配がして、目元まで布団を下げた。

「おはよう、五月。コーヒーいれるけどいる?」

「おはよ…。欲しい。」

ボソボソ五月が返事をすれば浩介は了解と言って寝室を出ていった。

そのとき見えた浩介の背中にあるひっかき傷に五月はアレと思い、次の瞬間顔を真っ赤にさせてまた布団に潜り込んだ。





その日は部屋の中でゆっくり過ごした。

甲斐甲斐しく世話をしてくれる浩介に五月はまるで王様にでもなった気分だった。

身も心も愛され、五月は幸せすぎて涙が溢れそうになった。


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