ラ・マルセイエーズ
街中の鐘が高らかに鳴り響き、人々という人々は、息を殺して潜んでいた部屋から歓声と共に通りへと飛び出した。
だが、ある一つの部屋では、浮かない顔の金髪の男が黒い軍服の男を見下ろし
「……さあ、立てよ。それとも、ここで俺に、お前を殺させるつもりか?」
そう、静かに言った。
通りには、ラ・マルセイエーズ。
いざ進め、祖国の子らよ。
栄光の日はやってきた。
黒い軍服の男は、床に膝をついたまま動かない。
「立てよ。頼むから」
栄光の日はやってきた……
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