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死帳 02押し潰される

 この世で一番重いもの。

「どう思う?」
「何の心理テストです?」
「違うよ」
「───…月くんは、どうですか?」
「期待、かな」
「嘘はやめましょう」
「…ふ。 じゃあ、信頼だ」
「私は欲望だと思いますが」
「竜崎の口からそんな単語が出るとはね」
「思春期の中学生みたいな反応しないで下さい。
じゃあ、別のものにします」
「………へえ。なに?」
「罪の意識です」
 さっきから、竜崎は砂糖の袋を開けては紅茶に入れている。
「……ふうん」

 それは鴻毛より軽く、命より重い。



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