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暗陰歌集、時折明陽(『暗陰残歌』含む)
漆拾壱〜捌拾
漆拾壱「びかうする」
尾行する我の目的 其れは猫 友になりたし みやうと一声


漆拾弐「やみのつかひ」
闇の使ひ 濡れ羽の禽鳥現れて いざなはれ行く夜の道筋


漆拾参「かれきにて」
枯れ木にて花をば咲かせん 翁なす奇跡を とくと目に焼き付けよ


漆拾肆「もしもし」
もしもし と電話口より話しかけ 返事はあらず 一人電話よ


漆拾伍「おくれども」
送れども返事なき文 後の時 送りしことを後悔する日々


漆拾陸「ゆめうつつ」
夢現乗る電車が中 座する席なく 足で支へ崩れを防ぎ


漆拾漆「しねばよい」
死ねばよい 聞こゆる声がいざなふは 横断歩道や炎天下の場


漆拾捌「えんてんか」
炎天下 御山へ詣で脱水す 自業自得と人は言ふなり


漆拾玖「あをしんがう」
青信号 行く我車とぶつかりて 事故に遭ふ 此れも自業自得か?


捌拾「くろかみは」
黒髪は萌えの一要素 なれど我 地味な女とみなされ落胆

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あきゅろす。
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