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暗陰歌集、時折明陽(『暗陰残歌』含む)
肆拾壱〜伍拾
肆拾壱「いくとせのち」
幾年後 我の周りに人をるか きつとをらぬよ なぜなら我は


肆拾弐「しぬるとは」
死ぬるとは逃げの言葉ぞ なぜならば 大袈裟に言ひて 助を求むるゆゑ


肆拾参「よのひとの」
世の人の持つ苦しみに比ぶれば 我が苦しみなど 苦しみにあらず


肆拾肆「さうはいへど」
さうは言へど 我苦しきこと変はりなし 直ちに欲す 汝が救ひの手


肆拾伍「たにんより」
他人より己が優位にあるならば 勝る気がして 罪悪感あり


肆拾陸「よわきもの」
弱き者強き者へと屈服し 虐げらるる 是世の理


肆拾漆「はらいたし」
腹痛し そのゆゑわかればよいものを わからぬために苦しみ続け


肆拾捌「ひふにしろ」
皮膚にしろ爪にしろ また節にしろ 異常はありて 不調が続く


肆拾玖「めのまへに」
目の前に広がる荊 其れは道 これより我の通る苦しみ


伍拾「ねむりみちず」
眠り満ちず 頭が痛しじわりじわり 疾く眠りたし 床へいざ行かん

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あきゅろす。
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