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暗陰歌集、時折明陽(『暗陰残歌』含む)
弐拾壱〜参拾
弐拾壱「ひとがさき」
人が先己は後と教へられ 己を殺し 体調崩す


弐拾弐「おのがいし」
己が意思 言葉にすること許されず 此の国沈黙美とするゆゑに


弐拾参「きのせゐか」
気のせゐか 殺伐とせし物語 いづれの書でも出会ひし覚えが


弐拾肆「なみだいづ」
涙出づほどに喜ぶ経験は 齢二十一 仮免取得時


弐拾伍「ぎのうしけん」
技能試験 最低点で受かりしが 学科は満点 何ぞこの差は


弐拾陸「いにしへは」
古は良きかな 世間言ふ なれど新しきは殊蔑む 不快


弐拾漆「なににでも」
何にでも意味を求むる者に問ふ たまには 無意味も良しと思ふが


弐拾捌「をんなとは」
女とは 虐げられて生くるもの 其を是とする者 我は許さぬ


弐拾玖「めはなげく」
女は嘆く 二人の男より慕はれて いづれも選べず 玉の緒を絶つ


参拾「くわこのよの」
過去の世の人の作りし 因果をば 今の世の人 背負ひて苦しむ

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あきゅろす。
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