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企画
逃走(琉夏・激しく短い)


「琉夏くん、バレンタインのチョコレート、受け取ってくれる?」
「もちろん。三回目だ、名前からチョコもらうの」
「今年も手作りだよ」
「来年もくれる?」
「琉夏くんに喜んでもらえるなら再来年もあげる」

やった、と琉夏くんは嬉しそうに笑って私の額にキスをしてくれた。
甘い感触。嬉しくて琉夏くんを見上げると、……あれ、琉夏くんの表情がかたまってる。

「桜井、苗字。校内での過剰なスキンシップは感心しない。以後慎むように」

私の後ろから迫力のある低い声……。
ひゃあああ!!氷室先生!!!

「ハ、ハイッごめんなさい氷室先生! ほら琉夏くんも謝って……って、あれっ」

私の横に居たはずの琉夏くんの姿は、遠い廊下の向こうへ消えていた。
もうっ! 信じられない!




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あきゅろす。
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