長編はみだし話(番外編)
・日常のひとこま(坂田家の天使編)
「なァぱっつぁん、“天使すぎるアイドル”っていんじゃん?」
鼻に指を突っ込みながら、銀時は掃き掃除をする新八に向かってぼそりとそう話しかけた。
「ああ、最近話題になってますよね。でも僕はお通ちゃんの方が好きですけど」
「家にゃ“天使すぎる奥さん”が居るよな」
いきなり何を言い出すかと思ったら、と新八は力の抜けた笑みを浮かべる。
「じゃあアンタはその奥さんの“天パすぎる亭主”ですね」
「喜べ新八、オメーは“眼鏡すぎる眼鏡”だ」
「もう意味わかりませんよ」
そう言ってくだらない会話を断ち切ろうとしたところで、玄関から名前と神楽の「ただいまー」と言う声が聞こえた。
「銀さん、我が家の天使すぎる二人のお帰りですよ」
「一人はハナクソほじる堕天使だけどな」
口ではそう言いつつ、優しい笑顔を浮かべる銀時に、新八は素直じゃないなあとくすりと笑った。
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