ヘンデルとグレーテル ヴィルロキの場合
ヘンデルとグレーテル
ヴィルロキの場合
あるところに、ヴィルヘルムとロキという兄妹がいました。
ヴィルヘルムはとても優しく、妹思いでした。
また、ロキも思いやりがあり、いつもヴィルヘルムのことを考えていました。
ロキ「まぁ当然だな。たった一人の兄なのだから。」
ヴィル「ああ、ロキは可愛いなぁ……さすが僕の妹だvV」
弥乃「………さいですか……」
ですが、二人の家はとても貧乏で、毎日のごはんは二人合わせてパンひとつ。
ヴィルヘルムとロキは、その小さなパンを半分こして、大事に大事に少しずつ食べていました。
弥乃「……弥乃の家より貧乏だな……」
ヴィル「でも僕には可愛いロキがいるからいいのだよvV」
弥乃「偉そうな…」
ロキ「ヴィルはシスk………」
弥乃「ハイハイハイやめようね(汗」
とっ…とにかく、どれだけ貧乏でも、兄妹がいれば二人は幸せでした。
ロキ「私はそんなこと言ってはいないぞ。」
弥乃「一応こういうお話なの!出来るだけ原作のグリム童話に近づけないとリクエストもらって書いてるんだから!」
ロキ「面倒くさいな」
弥乃「まぁまぁそう言わずに…(このツンデレがっっ)」
ヴィル「とりあえず、話を進めろよ。終わらせないとアップ出来ないんだろ。」
弥乃「そうでした…」
ある日、二人のお母さんが、二人を連れて野いちごを取りに出かけました。
お母さんは、二人に籠を渡し、籠が野いちごで一杯になったら迎えに来る、とだけ言うと、
二人を森の中へ残して帰ってしまいました。
ロキ「私は魔女だ。苺なんかより蛙とかへb…」
弥乃「ハイハイハイハイやめようね、今はそういう設定じゃないからねっっ」
ヴィル「とりあえず、野いちごを籠一杯にすればよいのだろ。おい作者、お前も手伝え。」
弥乃「ぇぇえ〜」
ロキ「いいから手伝えと言っているのだ。貴様はそれ位しか使い道がないのだから。」
弥乃「……なんでだろう…貴様って敬語のはずなのに……頭にくるよ……」
二人が籠一杯野いちごを取り終わった頃には、すっかり日が暮れて、辺りは真っ暗。
お互いの顔もまともに見えません。
ロキ「……日が…暮れたな…」
ガサッ
ロキ「ヒイイイイィ!!?」
弥乃「あれあれぇ?ロキちゃん、魔女なのに夜が怖いのぉ?」
バシッ 弥乃「うわっっ」
ロキ「///…別に夜など怖くないっっ……///」
ヴィル「……(可愛い///)」
弥乃「このシスコンが」
ヴィル「ΣΣっ……何故心の声がわかるっ……」
弥乃「作者ですから」
すっかり道に迷ってしまった二人。暗い森をさまよいます。
ヴィル「お腹すいたよー」
弥乃「棒読みかいっ!」
ロキ「私達は好きでやっているのではないのだぞ」
弥乃「はいはい…まだ半分だからね」
二人のお腹はペコペコ。
そろそろ限界だなぁと二人は思い始めます。
そんな時でした
ヴィル「………これは…?」
ロキ「家……?……でも…」
二人は森の中に一軒、小さな家を見つけました。
ロキ「……甘い…匂い?」
ヴィル「これは…お菓子?」
ロキ「……?」
ヴィル「この家……お菓子でできて、いる…でも……まさか…」
ロキ「菓子?この家が……か……?」
そう、二人が見つけた家…ひっそりと佇むそれは、全部お菓子で出来ているのでした……
ドアはチョコレート、壁はビスケット、窓は薄いキャンディ、煙突はバームクーヘンで出来ています。
ヴィル「これは…うまそうだな。」
ロキ「甘い物はあまり好きでは無いが…背に腹はかえられん。」
弥乃「はいはい、魔女様もっと素直になれば?お腹ペコペコなんでしょ?」
ロキ「うるさい。」
弥乃「と、とにかく、二人はお菓子で出来たその家に飛びつきました。」
ヴィル「この扉、チョコレートだな……ふむふむ、なかなかうまいではないか。」
ロキ「……これはカカオ80パーセント…甘さ控えめでなかなかうまいぞ。」
弥乃「いやいやカカオ80パーセントとかそんなマニアな発言はもっめてないから。」
ロキ「壁はビスケットだな。これはカロリーが高そうだ。しかも少し湿気っている」
ヴィル「サクッ……おお、なかなかうまいな…もごもご…」
弥乃「んじゃあ私も〜♪」
ヴィル「お前は作者だろ」
ロキ「お前は黙って書いていろ。」
弥乃「ううぅ…」
二人は夢中でお菓子の家を食べました。
二人のおなかはもう一杯です。
ヴィル「食った食った。」
ロキ「こんなに食べたのは久しぶりだな…」
二人のお腹が満足してうとうとしだした頃、二人は老婆の声を聞きました。
老婆「こんなところで何をしているんだい?」
老婆の話し方はとても優しく、穏やかでした。二人はつい答えます。
ヴィル「僕たち親に捨てられたんです。」
ロキ「行くところがなくてな…お菓子の家をみつけたんで食べていたところだ。」
弥乃「偉そうな…」
ロキ「作者は黙っていろ」
弥乃「はいはい…」
老婆はまた優しい声で二人に訪ねます。
老婆「どうだね?二人とも、行くところが無いなら家で…このお菓子の家で私の手伝いをしないかい?」
ヴィル「っ…それは……ロキ、おまえはどうしたい?」
ロキ「兄さんがいいのなら……悪くないと思う。」
二人は、老婆の家で手伝いをすることにしました。
しかし、優しい声と柔らかな話し方は老婆の本当の姿ではありませんでした。
老婆は、本当は恐ろしい魔女だったのです。
魔女は、すぐにヴィルヘルムを牢屋に入れるとロキばかりを働かせます。
ヴィルヘルムには、たくさん食べ物を与えてました。
ヴィルヘルムはどんどん太ります。
ヴィル「なんでロキだけを働かせるんだっっ!そしてなんで俺だけ牢屋なんだよっ!」
ロキ「おいヴィルも働かせろ。それと魔女私っっ!おい作者!もっと設定を考えろ!これは明らかにキャスティングミスだ!」
弥乃「はぁ……こういう設定だから仕方ないさシスコン☆そして設定はいつも行き当たりばったりなのでご了承下さい☆」
ヴィル「ふざけるな!」
ロキ「ふざけるな!」
弥乃「おっハモった☆」
魔女「ヒヒヒ……早く太っておくれ……人間の子供はどんな味がするのだろうねぇ…」
魔女はヴィルを太らせて、たべてしまおうとしていたのです。
そんな魔女の独り言を聞いたロキは、ヴィルに食事を届ける時にこっそりとそのことを話したのです。
ヴィルはそれから、目の悪い魔女にどれくらい太ったかを知らせるために出す腕の代わりに、
食事で出た鳥の骨を握らせ、食事をこっそりとロキに分けていました。
二人はヴィルのわずかな食事の時間にあれこれ逃げる手段を考え、ひそひそと話し合います。
ヴィル「鳥の骨作戦も気づかれたら終わりだ。どうやって逃げる?」
ロキ「わたしも魔女の端くれだ。ここはわたしの暗黒魔法で…」
ヴィル「いやいや今は基本設定違うから、ロキは僕の可愛い妹なのだから」
弥乃「…………」
そうこうしているうちに、とうとう我慢出来なくなった魔女は、ヴィルを焼いて食べることにしました。
魔女はロキを呼んで釜戸に火を入れさせます。
火はあっという間に轟々と釜戸の中で燃え盛ります。
魔女「どれ、そろそろよいかな…ロキや、ちょっと釜戸の中をのぞき込んで火加減を見ておくれ…。」
魔女はロキが火加減を見ようと釜戸に乗り出した時に後ろから突き飛ばし、ロキもヴィルと一緒に焼いてしまうつもりでした。
そんな魔女の企みを感じとったロキは、魔女に訪ねます。
ロキ「御婆様、ロキは火加減の見方がわかりません」
魔女「おやおや。わからないのかい?釜戸に身を乗り出して見るんだよ。」
ロキ「わからないわ。ねぇ御婆様、やってロキに見せてくださいな。」
魔女「やれやれ、しょうがないねぇ………………ほら、こうやるんだよ。」
魔女は言ったように、釜戸の中に顔を入れます。
その瞬間でした。
ドンッッ
魔女「!!?」
ロキは釜戸に身を乗り出していた魔女の細い腰に手を当てて、力いっぱい突き飛ばしました。
魔女は釜戸の中に転がります。
当然、炎で一杯の釜戸の中に入った魔女は、熱さの余り叫びます。
魔女「ギャッッ……熱っっ………ギャアァァァァァァア!!!」
ロキは、釜戸の扉を閉めて、しっかり鍵をかけると、ヴィルの牢屋に向かいました。
ロキ「ヴィル、もう大丈夫だ。魔女はこのロキ様がやっつけてやったぞ」
ヴィル「さようか!」
ロキ「時代劇…?」
ロキは、魔女の部屋から牢屋の鍵を取り、ヴィルを牢屋から出しました。
二人は、お菓子の家の沢山のお菓子と、魔女の宝物…色とりどりの宝石を持って、森を抜け、二人は家に帰ってきました。
二人が宝石をたくさん持って帰ると、お父さんとお母さんは大喜びでした。
それからは、食べ物に困ることも無く、ヴィルとロキは両親と四人で仲良く暮らしました。
終わり
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あとがき
ロキ「結局終わり方は普通かよ。魔女を釜戸に突き落としまでしたのに」
ヴィル「なんか安易だな。まさにお前そのものだ」
弥乃「Σ………はいはい、安易ですみませんねぇ…」
ヴィル「次はもっと設定を練ってから書けよ」
弥乃「……はい……すみません………」
ロキ「それと、私はもうお前の童話に出るのはごめんだ、疲れる。」
弥乃「ΣΣ……!好きなのにぃ……」
ここまで読んで下さった方々、ましてや読んで喜んでくださる方々、弥乃と結婚して下さい←
ありがとうございました
次はアリスでリデ嬢がフィーバーしますよ☆←
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