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120.ユニ降臨 ****


白蘭の態度の変化は、誰が見ても明らかだ。一体どうしたと言うの??
恐らく、おしゃぶりの輝きを見てから。あれから、彼の態度が変わった。



「――白蘭。何故、貴方が私を欲しているかは、分かっています」



ユニは、そう答える。



「分かっているからこそ、貴方の元へ帰る訳にはいきません!」

「ふーん。じゃあやっぱりボンゴレリングは僕らのものだ。ユニチャンが逃げ込もうとしている連中に、みすみす武器を渡すつもりは……ない」

「ボンゴレリングは貴方のものじゃないです!!」



おしゃぶりはアルコバレーノのもの。ボンゴレリングはボンゴレファミリーのもの。それは真理。

なのに貴方は、歌姫様と7を手っ取り早く手に入れる為、無理矢理チョイスを開催し、歌姫様と7を賞品にしました。



「私の魂がある限り、大地の匣の封印を守る7の一角を担う大空のアルコバレーノとして、それは許しません!」



即ち、歌姫・7争奪戦は認めません。チョイスは――無効とします!!



「む、無効!!??」

「……て、事はっ」

「どう言う事だ!!」

「歌姫様とボンゴレリングを渡さなくて良いです」



渡さなくて良い。彼女の言葉に、沢田さん、獄寺さん、笹川さんはア然。

しかし白蘭は、ただでは引き下がらなかった。



「…確かに大空のアルコバレーノは、7の運用について、先代歌姫から特権が与えられてるらしいけど、僕を怒らせるのは、どうかと思うな」



――ボスのユニチャンが裏切ったとして、残されたブラックスペルがどうなっても良いのかい?



白蘭は、彼女の仲間であるブラックスペルの人々を、人質に取ったのだ。
私はグッ唇を噛み締める。どうしてこんな卑怯な真似が出来るのだろう。
どうして、こんな…っ





「みんなは、みんなは分かってくれます」





告げられた言葉に私はハッとした。慌てて彼女を振り向いて、息を飲む。
その目は、全てを覚悟している瞳だったから…。



「ユニチャン、君の白馬の王子は頼りにならないよ♪だから戻っておいで。今ならまだ許して―」



あげる。白蘭の言葉がそう続く直前。彼女の腕を掴み取った人物が居た。



「来るんだ!!オレ達と」



彼女の腕を掴んだのは、



「オレ達と一緒に!!!」



ユニ光臨


(我らの若きボス。ボンゴレ10代目、沢田綱吉)


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