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「あ、そうそう。名前!」

「名前?」

「俺の名前、藍沢要だから」

「要?」

「そ。だから《カナ》じゃなくて《要》って呼んでね?」

「うん!分かった!」


元気良く返事をする智樺が、要には可愛い子供の様に見えてしょうがなかった。

図体は[これでもか!]ってくらいデカイが…

そんな智樺の頭を撫でるのが要のクセの様なもので、今も片付いたソファーに座りながら撫でている。

智樺はと言うと…

かなり気持良さげに目をつむっている。

それはまるで、飼い主とペットの様だった。

しかも、智樺は要の前以外はほとんど無表情だから、学園の奴等が見たら、珍しいを通り越して、明日の天気を心配するだろう。

雨とかじゃなくて…

槍とか雹レベルの凶器が降らないかを…


「カナ…要はさ…なんでDice辞めたの…?」

「ん〜。それがさぁ〜」


と辞めることになったきっかけを、ちょっと誤魔化して言った。


「そうか…。嫌いになった訳じゃないんだね…」

「当たり前!!つーか俺が作ったチームだしね!」

「それもそうか…」


そう言って二人は笑いあった。

久しぶりの穏やかな時間に、要は少し疲れがとれた気がした。


「これからよろしくな!」

「よろしく!」



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あきゅろす。
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