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「あの子怯えてたでしょうが!!」


そこでやっと気がついた。

と思ったらまた気が抜けてしまった。


「なんだ…」


安心して無意識に呟いてしまったのが、カナに聞こえたらしく、


「なんだじゃないでしょ!!」

「うっ…(汗)」

「謝りなさい!」

「で、でも…」

「謝りな・さ・い!!」

「……(汗)」


その怒った顔に、渋々そいつの方を見る。

そいつはまだ震えていて、またイラッときたが、カナに嫌われるのだけは嫌だから、イラつきを抑えた。


「…ご…めん」


そう言うと、またそいつは信じられないって顔した。


「チカがごめんね」


優しいカナは、そう言ってそいつに手を伸ばしたが…


「ヒィッ!」


と悲鳴をあげ、慌てて出て行った。

カナはしばしドアをボーっと見ていたが、俺の方を見て、困ったように微笑んだ。




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