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ショートストーリー
スカーフ[ロスシュラ]
「時にシュラ、その花はどこでつけてきたのだ?」

シュラは少しけだるそうにして薔薇園のお三時へやってきた。
園の主は「やあ、よく来た」と香り高く紅茶を用意する。
常日頃から、「何もない時には必ず来るように!!!」と強めに言われているので、生真面目な彼は予定がない日には双魚宮のお茶を飲みながら雑談に付き合うことにしている。

そして今日も一杯めのお茶に口をつけた時、薔薇のような友人が言った。

「時にシュラ、その花はどこでつけてきたのだ?」と。

この質問の主ならば、薔薇が頭に飾られていようと服であろうと誰も気にもとめないが、このオレが?花?
何を言っているんだと口を開きかけた時、アフロディーテの指が伸び、身じろぎしたオレの首元を指差した。


そこで思いあたってしまった。
昨夜の・・・・・・・・・・。

顔が赤くなるのを止められず、ガタンと立ち上がりそのまま逃げるように宮を出てきた。


「・・・・・アイオロス・・・・!!!」

「おはようシュラ、今朝はよく眠れた?…ってもう午後だが」
にっこりと笑う罪のない笑顔。

「どうしてくれる?!」

「何のことやら」
にっこりした顔がにくらしい。
なんで怒ってるかわかっているくせに、オレの口から言わそうとするところも腹がたつ。


するとごそごそはじめたアイオロス。
「そんなシュラのために・・・・パララッパラ〜☆おされスカーフ!」




「・・・・」



「お、怒るな。目立つところに悪かったなと思っている!!!・・・・・・・・つい理性がふっとんでしまったんだ。君を、好きすぎて。」



「シュラ、まだ怒ってるか?ごめんな」



「・・あ、顔まっか」

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