◯スキ≠好き(仁王)
「仁王センパイって告られたら誰とでも付き合います?」
教員会議で部活のない放課後。なんとなく教室でぼーっとしとると前の席に腰を掛けて俺の机に頬杖を付いた女子。
「不躾な質問やの。」
「皆、言ってますよ。仁王センパイは告ったら付き合ってくれるって。」
ニコニコと失礼な事をぬかす女子は女テニの後輩。名前は分からんがコートが近いけん顔だけは覚えとる。でも、こんな失礼な事を言われる程話した事もなけりゃ仲良くもない。
「変な噂流さんで欲しか。」
「仁王センパイって見た目からしてチャラそうだから仕方ないですって。」
「チャラそうって。」
お前に言われたくなか。って言ってやろうかと思った。肩まである黒髪でうまく隠れてはいるが首を傾げると見える赤いピアス。俺よりチャラいやろ。
「…で、私が告っても付き合ってくれます?」
「で。ってなんや。付き合わん。」
「えー、なんで?」
「なんでってお前の事名前も知らんし正直興味ない。」
「興味ないとか傷付く〜っ。」
「ホンマに傷付いとるやつはそんなアホみたいに口開けて笑わんけどな。」
これ以上付き合っとれんと席を立つと腕を掴まれた。
「付き合ってくれてもいいでしょ?」
「嫌じゃ。」
「仁王センパイの事、スキだよ。」
「こっわ。真顔で言われてもな。」
「あーあ、フラれた悲しい泣いちゃう。」
「おー、泣け泣け。」
軽く腕を振り払いウソ泣きをする奴を尻目にドアに向かう。
「なんで私はダメなの?」
「じゃあ、なんで俺がいいの?」
「簡単に付き合ってくれるって聞いたし、彼氏欲しいし、何よりカッコいいから!」
スキ(外見)≠好き(心)
(お前が俺に興味がないのはよう分かった。)
(ええ!スキだってば仁王センパイ!彼氏になって!)
(お前みたいな尻軽女願い下げやわ。)
(ひどーい!これでも身持ちカタイんだからぁ!)
うざチャラい女の子に挑戦してみたかっただけです。うざチャラくなった…か?取り合えずカタカナ乱用してみた笑゛
仁王はこんな輩にいっぱい絡まれそう。にしても仁王夢でちゃんとした恋愛物が書けませんハハハ
[*前へ][次へ#]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!