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I am at a loss.

好き。大好き。愛してる。

どれも好きな人に言われると、胸が温かくなる言葉。

この温かさが、幸せなんだって。
たくさんある幸せの中のひとつ。

男の人が女の人にこの言葉を、女の人が男の人にこの言葉を。
世間一般的には、それが常識らしい。それ以外はおかしいんだって。
そんなことないって、知ってる。知ってる筈なのに。

ねえ、怖いよ。
不安だよ。

あなたの手は、いつも優しく私を包んでくれる。温かい。
でも、同性の手にドキドキする私は、世間一般的におかしいらしいから。

私はあなたの手が好きなのに怖い。

離れられない。放せない。だって、あなたは優しい。

その腕は、いつでも私を抱き締めてくれる。胸に頭を預けると、優しい音色が私の耳に入って私の胸でも同じ音がつくられる。目を閉じたら、優しく口付けてくれる。

優しいあなたは、脆い私のためにこういうことをしてくれてるんじゃないか。
そんな彼女を裏切るような思考が私の中を這いつくばっている。起き上がって出て行かないそれを、私はただただ嫌うことしかできない。

触れた腕は温かい。聴こえる音色も温かい。触れた唇も温かい。

どれも本当で、偽物なんかじゃなくて、でも、怖くて。

触れた腕は私と同じような脆さを感じさせて、温かい胸はあなたが女の人だということを再確認させて、触れた唇の柔らかさに、私は幸せと、崖の端に立たされているような感覚を同時に感じる。

こんなのってない。

通じ合ってるのに、私は彼女が、私を好きな彼女が怖い。彼女を好きな私ぐらいに。不安だ。不安定なんだ。舗装されていない路を走るように、何も持たずに深い森を走るような、そんなの。綱渡り、手探り。

森の中で絶える姿が目に浮かぶような。
彼女が私を置いていく姿も、私が彼女を置いていく姿も容易に想像が出来る。
いつでも終わりが見えているような私たちは、世間一般的におかしいらしくて。

2人ならなんとかなるねって、笑えていても、やっぱり今みたいに急な不安が押し寄せてくる。

恋って、こんなのですか。
愛って、こんなのですか。

ずれてるらしい私たちはそれすらわからなくて。これを恋愛と呼んでいいのかわからないまま、私たちはお互いを貪って生きる。

あなたの腕が怖い。あなたの唇が怖い。あなたが怖い。

あなたの腕が好き。あなたの唇が好き。あなたが好き。

私は、あなたが世界で一番怖くて、あなたが世界で一番好き。


私を呼ぶあなたの笑顔を見ると、"世界で一番好き"、それでいいじゃないか。
なんて。突然、簡単に言えてしまう私は、割と好き、だったりする。

私を好きなあなた。あなたを好きな私。

たった2人、私たちだけの恋愛を続けましょう。




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あきゅろす。
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