愛暴の勧め 01 姫路の部屋でゲームをやり始めた上島はソファーに背中を預けてもう何回死んだか分からない主人公に憐れみの目を向けていた。 「なんでまた死にゲー。好きなの?」 「別に。適当に安いの買うと当たる」 いや中古でももっと心躍るファンタジーとかあるだろ。本格推理ゲームってパッケージは銘打ってるけど物凄いバッドエンドの数で段々猟奇的な死に方になって来てる。 これなら前にやった難解な鬼畜シューティングのが良いかも。 「疲れた。パス」 「寝てろ」 「泊まるとあいつら冷やかしてくんだろうな」 「嫌なのかよ」 「別に良いけど、…っん」 コントローラーを離して姫路を見た所で唇を塞がれた。 柔らかく重なってくる感触に目を瞑ると手が腰の辺りを弄(まさぐ)る。 「…すんの」 服を掴むと指が絡まってソファーに押し付けられる。 「しねぇの」 額を合わせられると影が掛かって、一気に色事めいた雰囲気が流れる。 吐息を感じる距離にトクントクンと心臓が騒ぎ出す。 「良いけど」 「何だよ」 耳朶を甘噛みされてびくつくと体重を掛けられて横倒しになる。素肌に伸ばされる手は普段の乱雑さを置いて来たみたいに優しくて。 じんわりと誘い込むように快感を引き出して行く。 「ソファー汚すと大変、だろ…」 頬に手を当ててひたひたと触ってみる。 姫路は思案気な表情でこちらを見詰めながらもベルトを緩めさせる。 「…気遣いだけ貰っとく」 そう言うとはだけた服の隙間に顔を埋めた。腹から胸に向かってじっとり舐め上げられると堪らず熱が膨張して行く。 [次へ] [戻る] |