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巻戻の僕
z.
「大丈夫か!?」

床にぺたんと座り込み、ぽかんと俺を見上げるクラウドに慌てて駆け寄る。
手近なサイドボードにトレイを乗せて、目線を合わせる為にしゃがみ込んだ。

「どこか痛いとこでもある?」
「……………」
「怠い?」
「……………」
「なあ、マジでどーしたのよ?」

聞くことには暫くの沈黙の中ふらふらと左右に振られる。だがお手上げだと言わんばかりに唸っていると、文字通りかくんとクラウドの首が折れた。
ザックスは咄嗟に身体を支え、今更ながらどうすればいいのかおろおろとするが、相当具合が悪いのかと顔を覗き込む。
するとクラウドの目は具合が悪いというよりもとろんとどこか眠た気で、呼吸は深いものに変わり無意識に目を擦っていた。
おどかさないよう細心の注意を払い、クラウドのおでこに手をあてると、熱も特に気にならない程度で呼吸も安定している。そこでザックスは漸くクラウドの安否に安心し、深く溜息をつきその肩に顎を乗せた。

一息ついたところで、取り敢えずクラウドの脇に手を掛けベットに乗せたが、しかし乗せたところで特に変わったこともなく、まるでぽてんと効果音の出そうな程平和な様子に、思わず現実逃避に浸りたくなる。
何の気無しにクラウドから目を離したその時、不意に鼻がむずむずする感覚がした。

「ふぇっくしゅ」

手で口元を押さえるものの、くしゃみは止まらなかった。

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あきゅろす。
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