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巻戻の僕

あれから少し歩いた。
ちらちらとセフィロスの横顔を伺っていたら、矢張り視線が気になったのか見上げた時に調度目が合ってしまった。
遠目からでも拝めることのない人物に、なんて無躾なことをしたんだろうとクラウドは目を伏せる。しかしここまでしたにも関わらず、何も話さないのは流石に駄目だろうとも思う。
セフィロスが纏う雰囲気が少し違うような感じがして、英雄だとか関係なく何事もなく歩いていた気がしたのでそこで気になっていたことを聞くことにした。
「なんだ?」
「いえ、ご迷惑でしょうから………」
「構わん、話してみろ」
「あの、これから、どこに行くんですか?」
「そのことか……。とある人物の部屋だ、そこがお前の部屋になる。詳しくは部屋に着いてから書類が渡す。ゆっくり目を通しておけ」
「はい」
聞けば相槌や返事を返してくれるセフィロスに、やっぱり噂や雑誌なんて宛にならないなと思っていた。
話をしてしまったと緊張や嬉しさを味わうクラウドは、顔や体が熱いな等とどこか抜けたことを考えてはいたが、無意識の内に赤くなったことを知る由もなかった。

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あきゅろす。
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