詩2
空の境界-ryogi siki-
何故…何故死して尚、深い深い死を望む?
何故…何故自裁したのに生を願う?
何がしたい?憐れんでほしい?
矛盾している…この世総てが矛盾し過ぎている。
死にたくない?
(俺が殺してやる)
親を殺した?
(俺の知ったことか)
ずっと傍にいたい?
(…勝手にすれば?)
どの思いもただ想うだけ・・・総てが幻想…。
死にたい…殺したい…傍にいたい…
それが何?存在価値さえもないものを求めて何になる?
いっそのこと全て俺が壊してやる…
この堕落した世も…生き汚い人間も、世をさ迷う化獣たちも…
俺の手で沈めてやる…。
でも…お前だけは壊せなかった…
俺を真っ直ぐに見る…
存在価値を認めるお前だけは殺せなかった…。
すぐ目前にいたのに…
(瞳があって、)
手を伸ばせば届くのに…
(黒髪が揺れて、)
動けなかった・・・。
この感情は何?俺に…私にこんな感情はあった?
あいつは死んだ… 本当に?絶対に?
ならこの感情は何?こんなの要らない…欲しくない。
傍にいたいなんて言わないで…。
俺の中に入ってこないで…。
…お前に頼りたくなるから。
凍んで、染んで、死んで
殺して、刺して、断して
「人間は生き汚く死に狂わしい」
だが…ずっと視ていたいほど…
「お前の姿は死に麗しい」
[*前へ]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!