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優しさは、時に仇となる
「ロックオンってさ、女のコに優しいよね。」

ミス・スメラギと次のミッションの話をすませ、他の奴らのいる部屋へと向かえば俺の名が聞こえた。
会話が気になり、部屋に入らず扉の前で耳をそばだててみる。

「…だが俺もこの前、…励まされたぞ?」
「え、いつの間に!?僕という存在がありながらそんなっ…!」
「勘違いするな。とくに何もされてはいない。」
「当たり前だよ!たとえロックオンだとしても、ティエリアになにかしたら僕は許さないからね!」

なんだか俺を話のダシにしてアレルヤとティエリアがイチャついているようにしか聞こえないが。

「つまり…ロックオンは、誰にでも優しいということか?」

そのイチャつきを遮るように刹那の声が聞こえた。

「うーん…たしかに、ロックオンは誰にでも優しい気がする…。」
「もしかしたら、彼の出身国ではそういった慣習なのかもしれないな。」
「そうか…。誰にでも、優しいのか…。」

刹那がぽつりと寂しそうに言った。
かなり胸にきた。

俺はべつに誰にでも優しくしてるつもりはなかった。
普通に接しているつもりが、傍から見れば優しく接しているように見えるということか。
それだけ聞けば嬉しいのだが、これでは刹那に対する優しさが目立たない。

もちろん刹那は特別な存在として、他の奴らとは違う接し方をしているつもりだった。
でもこのままじゃ、俺は刹那だけじゃなく、誰にでも優しい奴だと思われてしまう。

どうしたものか―…





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あきゅろす。
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