また、会えるよね
「……アレ、ルヤ…」
数億と輝く星を見る。そこは無限に広がる宇宙で、自分はとても小さい生き物だと再確認させられる空間。
あれから4年。
俺はアレルヤを見ていない。あの戦いの後、みんなバラバラになってしまった。エクシアもキュリオスも行方不明で、運良くナドレだけ救出された。
今、ソレスタルビーイングにガンダムマイスターは俺しかいない。だが、刹那・F・セイエイが生きている事が分かり、あと数時間後に迎えに行く。
何故か気持ちが少しだけ高まった気がした。
ヴァーチェの後継機、セラヴィガンダムに乗り息を吐く。
もうすぐ、会える。
別に会うことを望んでいた訳ではないが、何故か嬉しいという気持ちになる。
ロックオンの死以来、自分の中で強さと弱さが責め合い、折角芽生えた絆すら忘れてしまっていた。だが今はもう一度絆の糸を繋ぐため、自分が仲間を助ける役目なのだ。
無事に刹那を救出し、次の任務がやってきた。
『アレルヤ・ハプティズム救出』
自分に優しさと愛と人間を教えてくれた、愛しい人。彼は捕虜として拘束されているとの情報が入った。
どこにいる?
生きているのか?
毎日頭の中に不安が過ぎった。もし彼が死んでいたら、俺はどうすればいい。そんな答え導き出せないから…生きていてくれ。祈る事しかできない自分に嫌気がさしていた。彼はあれだけ自分に尽くしてくれて、いつも笑っていて……彼の笑顔を失いたくはない。
今は世界の変革などどうでもいい。
俺は再び笑顔を取り戻す。
『おかえり、ティエリア。任務お疲れ様』
彼がいつも言ってくれた様に、俺も言う。
『おかえり』
と。
『ティエリア…随分と変わったね』
なんて言ったら
万死に値する。
おわり。
By.修羅莉さま
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