S or M
ミッションもなかった僕らは、ただ何をするでもなく穏やかな午後を過ごしていた。
刹那はエクシアを見に行っているみたいで、部屋には僕とティエリアとロックオンの三人だ。
ふと、ロックオンが口を開いた。
「お前らってさぁ…どっちが上?」
その言葉にティエリアが読書を中断する。
僕もコーヒーを飲みながらロックオンのほうに耳を傾けた。
「上…年齢の話か?」
「そうじゃなくて…ヤるとき。」
S or M
むせた。
いきなりそんなこと言われるなんて思ってなかった。
というか、一体ロックオンは何を考えているんだ。
ティエリアのほうを見れば、顔を赤くしてロックオンから目を逸らしていた。
「おいおい。そんなに過剰反応しなさんな。
ぶっちゃけ前から気になってたんだよ。
ティエリアって強気な性格だろ?
俺はアレルヤが上だと思ってはいるが…実はティエリアがSなのかとか。」
「俺はっ…Sでは、ない。」
頬を赤らめながらロックオンを睨みつけてティエリアが言った。
ロックオンはそうかそうかと相変わらずひょうひょうとした態度を崩すことはない。
「じゃあ、やっぱりアレルヤがSで上なんだな?」
「うっ……ロックオンほどSではないと思うけど……一応…上、だね。」
――何言ってるんだ自分。
けど変に誤解されるのも嫌だったから、多分判断は間違っていない。
そんな時、刹那が部屋へと入ってきた。
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