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gift
気付いたら時刻は午前三時を過ぎていた。
フラッグの改良に夢中で時間なんて気にも留めていなかった。
(これで速さはかなり改善された。ビームサーベルはもう少し強化したいな…どうすれば…)
「カタギリ」

僕の思考はその声によって中断された。


gift


「グラハム、どうしたんだい?こんな時間に。」
「それは俺の台詞だ。こんな時間までフラッグの改良をしていたのか?」
「まぁね。と言っても気付いたらこんな時間になっていたんだけれどね。」
「これ、差し入れだ。」

そう言ってマグカップを手渡された。
マグカップの温かさが手から伝わり、全身を暖めてくれるような気になる。
中に入った茶色い液体の甘い香りが鼻腔を擽る。

「これは…ホットチョコレートかい?」
「あぁ。糖分を摂取するば頭の疲れも取れるだろうと思ってな。」
「ありがとう。僕のために。」
「なっ…違うっ!ガンダムを捕獲するためだっ……!」

顔を赤く染めてグラハムは主張する。
ちょっと戯けてみただけでこの反応。
まったく可愛いといったらない。
もうすこし戯けてみたくなる。
どんな反応を見せるのか知りたくなる。

「ホットチョコレートもいいけど…僕にもっとやる気を出させるものがあるんだ。」
「なんだ?用意できるものなら俺が用意してやるぞ?」
「本当かい?それなら大丈夫。グラハムのキスだから。」

にっこりと笑って見せれば、グラハムはさっきよりも数倍顔を赤くして絶句していた。




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