今日は何の日？
ロックオンが刹那からチョコレートをもらったと自慢してきたから、僕は本を読んでいるティエリアに聞いてみた。
「ティエリア、今日何の日か知ってる？」
今日は何の日？
「知っている。バレンタイン、だろう？」
「あ…知ってるんだ。」
僕、まだ何ももらってないんだけどな…
「…欲しいのか？チョコレート。」
「いや、そういうわけじゃないんだけど…」
どうやら僕が考えていることくらい、ティエリアにはお見通しらしい。
ティエリアは本を閉じ、僕に向かって話し始める。
「ローマ帝国の皇帝は『愛する人を故郷に残した兵士がいると士気が下がる』という理由で、兵士の結婚を禁止していた。
キリスト教司祭のバレンタインが、そんな兵士たちのためにと秘密に結婚させていて、それがばれて処刑されたのが二月十四日だ。
それ以来、二月十四日、バレンタインデーは愛の誓いの日とされているが、チョコレートなどを贈る必要性はない。」
「そう、だね…。」
ティエリアにチョコレートを期待した僕が馬鹿だった。
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