─today──tomorrow─… …─yesterday──today─ これは、現実? 「いっかく…?」 たった今、地に叩きつけられた彼の身体。 その身体を中心に、広がっていく血溜まり。 いつも僕の傍にあった霊圧が、弱々しいものになっていく。 「一角っ!」 考えることもなく、無意識に足が出ていた。 行かなきゃと、本能が叫んでいた。 一角のもとへとたどり着き、その身体を抱き起こすと、だらりと腕が垂れた。 いつも僕を抱き締めてくれたたくましい腕を、鮮やかな赤が伝い、ぽたりと地に落ちる。 「一角…?いっかく一角一角、一角!」 揺さ振っても、反応がない。 彼の開かれた瞳に光はなく、虚が映されるだけ。 いつもの、強い眼差しは何処に行ったというの? ヒュンと空気を切り裂く音に、振り返る。 奴がいた。 一角を、倒した奴―… 一角をそっと地に寝かせ、斬魂刀の柄を握る。 一角を倒した奴に僕が敵うわけがないと、以前檜佐木くんに言われたけれど。 ソイツに僕が敵うのか、敵わないのかは関係ない。 敵わないとしても、ソイツは僕が倒さなきゃいけないんだ。 僕が、やらなきゃ。 「いくよ、『瑠璃色孔雀』」 . →# |