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その先の世界

重い体を起こして確認すると、足に当たったのは先ほど買ってきた小説二冊と例の『その先の世界』が入った袋だった。

「ああ…これかあ」

もはや寝惚け眼でその本達を手に取ってみる。
小説二冊は前から気になっていたものだが、それよりも直感で買ったこっちが気になった。


「しっかし固いカバーだな」


プラスチックのカバーを乱暴に外し、改めて本を見ると結構薄くページ数は少なそうだった。
衝動のみで買ったのが間違いだったかな、自分らしくない。600円も取りやがって畜生。

愚痴りながらも、少し期待しながら最初のページを開いてみた。

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