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ドドンゴの洞窟





ゴロンシティから出て、外にあるドドンゴの洞窟へと向かった。



〈ダルニアを打ち負かすなんてさすがね!〉

『ああいう熱いのは約束事とか言えば勝手に胸に打たれてくれるんだよ』

〈なかなかの策士ねユキセ〉

『そう?〜♪』

「姉ちゃんの話だと俺が凄いドジしてるみたいに聞こえるんだけど……」

『え?じゃあナビィと洞窟ん中行ってらっしゃい。ゴロンシティで寛いで待ってるわー』

「わー!姉ちゃんも着いてきてよ!」

『だってマジで言ったら死にそうだし危ないし暑い所は嫌いだし』

「それ言ったら俺も一緒!ほらナビィもなんか言って!!」

〈ユキセー女に二言はないでショー〉

『それいうなら男はだからね』



くだらない話をしながら、
やがてドドンゴの洞窟へと足を踏み入れた。

むわっとした湿気のない熱気……サウナの中にいる様な熱さだ。



『うわっ』



ファイアキースが炎を全身に纏ってこちらに向かってくる。
入り口から魔物が出るとは……油断は出来ない。
剣でファイアキースを叩くリンクを見て辺りを見回した。

炎系の魔物が蔓延る洞窟。
奥にはドドンゴのだろうか、とてつもなくデカイ頭蓋骨が鎮座していた。
あんなに大きくて餌は困らなかったのだろうか。



『デスマウンテンに住む住人はホントよく育つなー。ゴロン族にも大きなのいたし……』


ボコボコと音が鳴る方へ振り向けば、崩れた道の底に絶賛活動中です!!と言わんばかりの真っ赤なマグマが。
あり得ない程の熱い風が吹いた。




『……生きて帰れるかな、ほんと』




死亡フラグがビンビンで泣きそう……。今すぐ発狂したいレベルだ。

呟きを聞いてたのか、ナビィがポスポスと頭を叩いてきた。



〈帰れるか、じゃなくて帰るデショ!流石に溶岩の中じゃ骨は拾えないからね!〉

『死んでる前提で言わんといて……』



笑えない……。

ぐるぐる回転してる石像の視界に入らないよう奥へと道を進んでいく。

ところどころ片隅に黒い実のような何か草みたいな物を見ている。
リンクは興味を示したようだ。



「これなんだ?」



警戒もせずヒョイっとソレを抜いているリンク。



『それはバクダン花っていって、引っこ抜いてから数秒経つと……



ボンッ!!



……爆発するよ』

「ケホッ……それを先に言ってよ」



口から煙を出しながら文句を溢す。
君は不用心なんだよ……。
失敗したほうがいい勉強になるかと思って。



『と、まぁ……危ない植物もあるから気を抜かずに進もう』
「もう……よく言うよ」



呟きをスルーし、前へ進んでいく。
自分としては早く此処から出たい。涼しい場所に行きたい。




『……行き止まり』

「ええっ!?」



進んだ先は壁のみで、ここまで結構歩いた為二人共もう疲れていた。
いや、此処にたどり着く前にもいくつか行き止まりの道はあったが、そんな蟻の巣状態の洞窟を歩いて此処はだいぶ奥の場所になる。



『ん』



コンコンと壁を叩いてたら軽い音がした。

リンクに下がらせてバクダン花を一つ引っこ抜いてその壁へ投げた。

そのまま耳を塞いで待てば爆発音と壁の崩れる音が聞こえた。
予想通りに壁が崩れたのだ。



《カゲキねーユキセも》

「壁が崩れた!こんな使い方もあるのかぁ」

『道がなければ作るまでってね。ほら、行こう』



土煙を吸い込まないように片腕で鼻を押さえながら瓦礫を跨いだ。





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