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彼女とデート?





と、いうわけで約束通りにその女の子と城下町で遊ぶ事にした。



けどこんなに疲れるとは……そんなに年取ったかな。


辺りをきょろきょろしたあと嬉しそうな顔をした女の子に待ってて!と言われ、
しばらく待っていると女の子がやけにデカイ紙袋を持って帰ってきた。

紙袋の中に大量のゴロン族の顔の焼き印が押された饅頭らしきものが潰れるくらいにたくさん入っていた。



「こ、これは……」



聞けば頼んだらおじさんがオマケしてくれたとか。

子どもで可愛いこの女の子ならおじさんの気持ちも分かるがここまですると逆に経営が悪くなるんじゃ……あのおじさん。


いや……それ以前に女の子の頼んだ数が半端ないのかもしれない。


騒ぎの時に子どもには大金過ぎた200ルピーをぽんと渡したと聞いたし。
多分金の価値観が自分達と違うのだろう。その線の方が高いかもしれない。
………金持ちってスゲー。



その後の女の子の動きと来たらスゴいスゴい。リンクも慌てて着いていったけど大変そうだった。
え、自分?聞くまでもなくへとへと。



『最近の子どもって皆ああいうのかな………』

《嫌よ、みんなあんなせっかちなの》


ナビィがため息を吐きながら自分の呟きに答えた。
どうやらナビィはあの女の子が苦手らしい。
思ったけど初めての外の同年代の子だね。



その後、遠目でリンク達を見てると急にあの女の子が噴水の影に隠れた。
何事かと思えば兵士を引き連れた体格の良い女性が身なりの良いという子を探していた。

それを聞いた途端確信に変わった。
原作で見る姿とは全く違うから空似程度だと思っていたけれど……。

あれ、あの姿って確かゼルダ姫の乳母であるインパだったような………と思ってたらリンクが違う方向を指差し、その方向へとインパ達は去っていった。
どうやら女の子がそう指示したらしい。



『ねぇ……あれって』



小声でナビィに話し掛けた。



〈何だがあの子怪しいのよねぇ……〉



二人でこそこそ話す目線の先は二人の子ども。
リンクに楽しそうに喋っている女の子。
大方城から抜け出したんだろう。
ナビィは、女の子がまるで初めてみたいに町をきょろきょろと目まぐるしく視線をあちらこちらへと見ながら回っているのが不思議に思ったらしい。

この町に住んでいるなら店の場所を覚えているはずの行動だ。

でも遊んでくれれば今回の目的であるゼルダ姫に会わせてくれるなどと言っていたそうで、ナビィはこれ以上何も言わなかった。

そんな私達二人の話題に上がっている女の子はあの店に目をつけた。



「ボムチュウボウリング……?ボウリングってなに?」

「オレも知らない」



世間に疎い子供二人は解らないらしく、必然的にこちらへと視線が……。
ちょっとまって、どう説明すればいいの。
ナビィ………も知らないよな。うあー…、説明しにくいなァ。


『ボムチュウボウリングっていうのは……
えーと…ボール、……例えばボムチュウ…を使って障害物を避けて穴に入れる…ゲームかな。大体』


険しい顔で、必死に記憶をほじくり返しながら適当に説明した。
原作の中のミニゲームなんで本来のボウリングは障害物なんて無いし況してや爆弾なんて扱わない。

要はボールを使って的に当てるゲーム。

……合ってるよね!!
うん合ってるヨきっと!!と自問自答をする。人間間違いは誰でもある、間違えてたら間違えたと言えば良いだろう。


まあ、百聞は一見に如かず、それに面白そうという事で実際やってみる事にした。



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