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そして…。
食事を済ませ、気が付けば、七緒は言葉巧みに春水の部屋へと、招かれていた。
何せ七緒には初めての出来事だ。
春水はちゃんと七緒に風呂と着替えをさせていた。
「…あの…隊長…その…」
七緒は春水の布団の上に向かい合って座り、もじもじと指を動かしていた。
「…ボクに任せて、七緒ちゃん」
春水は七緒の隣に移動をして、片手で優しく肩を抱き寄せて、もう片手で手を重ねる。
「…あの…私…」
「うん、解ってる。ボクに七緒ちゃんの初めてをくれるんだよね?」
だんだんと俯いていく七緒を少しだけ覗き込むような姿勢で、落ち着いた声で確認する。
「…はい…その…私…」
「うんとうんと優しくするよ」
「…お願いします…」
真っ赤になって俯き消え入るような声に、春水は思わず口元が綻ぶ。
こんなに照れてしまって、はっきりと物の言えない七緒には、お目にかかったことがない。
前任の副隊長の影響を受けてか、元来の性格からか、七緒ははっきりと物を言う。リサとの違いは七緒の方が素直で分別があり丁寧な分、真面目過ぎる印象を受ける。
そんな七緒が口ごもり、はっきりと言えない姿は非常に珍しい。
「何も考えなくていいんだよ。ボクが導いてあげるからね」
「…はい…」
春水の自信に溢れた言葉に、七緒は素直に頷いた。
彼に全て任せて置けばいい。
ことこの事に関しては、真剣にそう思う。
春水が女たらしだからとか、女好きだからとか、性癖に関して嫌だと感じる事よりも、経験が豊富な彼に優しく導かれて女になるのは、よいことなのだと思う事にした。
眼鏡がそっと外されて、春水の顔が近づいてくる。
唇が重なり、先程よりは早く舌が進入してきた。
七緒も少し慣れてきたのか、ちょっとだけ舌をからませてくる。その辿々しさに、春水の胸に愛しさが込み上げてくる。
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