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 春水はたっぷりと唾液で濡らし、徐々に舌を進入させて柔らかく解していく。

「あ、あん、あふ…あっ」
 初めこそ気持ちが悪いと思ったが、春水は解しながらも七緒が感じるであろう場所を、舌や指を使い探っていた。
「気持ちいい?」
「ん…ふ…あっ、あん…」
 春水が問い掛けると、七緒は唇を噛みしめて頷くが、直ぐに快感から口が開き喘ぎ声が漏れる。


 やがて体が桃色に染まり足腰に力が入らないらしく、ぴくぴくと震えてくるようになると、春水はゆっくりと七緒から離れて、襦袢を脱ぎ下帯を外した。

 七緒は足をだらしなく広げたまま、眼鏡がなくぼんやりとした視線で春水の様子を見守る。

「今から一つになるからね、痛かったら言うんだよ?」
「はい…」
 春水が七緒に覆い被さり、足を抱え込み間に入る。
 
「力を抜いて…七緒ちゃん、そう、良い子だね…」
 口付けを軽く繰り返し、ゆっくりと身を沈めていく。
「ふ…ん…」
 微かに寄せられた眉間に口付けをし、一度腰を引く。
「あ…」
「大丈夫、少し慣らそうね」
「ん…」
 春水の優しい言葉に七緒は小さく頷く。
 軽く口付けを交わしながら、春水はゆっくりと小さく動く。
「ん、ん…」
 痛みはないが、大きく圧迫されつつあるのが解る。
 動きに合わせて声が出てくると、春水は七緒の手を取り握り合う。
「七緒ちゃん…」
 不意に春水が、力強く腰を深く入れた。

「あっ」
 痛みはそれほどないが違和感は感じた。七緒が小さく叫ぶと、春水は動きを止める。

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