◇BLEACH if…
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「…なるほど…七緒ちゃんの頑固さの一端を垣間見た気分だよ」
 春水は微笑を浮かべ、七緒の父代わりだった人を評する。
「七緒お姉ちゃんはやさしいよ?」
「うん、とても優しいね」
 少女が春水に唇を尖らせて言うと、春水は笑顔で頷く。
「…七緒さん、所でこの方達は?」
「ご紹介が遅れてしまいましたね。私の上司で、今日、夫になりました。護挺十三隊、八番隊京楽春水隊長。そして、こちらが十三番隊の浮竹十四郎隊長です」
 七緒の紹介に、少女も少女の母も驚き、少女の家を覗いていた者達から、どよめきが沸き起こる。
「よろしく」
「どうも、よろしく」
 十四郎と春水は軽く頭を下げる。
「上司で…さっき副隊長って…」
「はい。私はこの方の下で、副隊長を努めております」
「…副隊長さんなの!!すごい!」
 少女は先ほどの七緒の言葉は良く解っていなかったらしい。今改めて言われて、ようやく頭に染み込んだ。
「本当は、もっと早くにご挨拶に来たかったんだけれどね。ボクの都合で中々、来られなくて…」
 春水は苦笑いを浮かべて頭を掻く。
「いいえ、隊長ばかりの所為ではありませんから」
「…いやいや…」
「……七緒お姉ちゃん…」
「何かしら?」
「…このおじさんと、結婚したの?」
「そうよ」
「………こっちのお兄さんの方がかっこいいのに…」
 少女は先刻助けられた事もあって、十四郎の方が気に入ったらしい。
「………何で、浮竹がお兄さんで、ボクがおじさん…」
 落ち込む春水に、十四郎が大笑する。
「はははは、その髭の所為じゃないのか?これでも、おじさんも、こいつと同じ年なんだけどな」


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