◇BLEACH if…
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「ふふ、そうですわね、髭の所為かもしれませんね。浮竹隊長の方がお若く見えますもの。明菜ちゃん、浮竹隊長にはとても素敵な方がいるから、無茶はいってはダメよ」
「そうなの?」
「ええ、そうよ」
「七緒お姉ちゃんより?」
「うんと、素敵」
 七緒は少女を膝の上へ乗せて、頷く。
「七緒お姉ちゃんのほうが綺麗だよ」
 少女は見知らぬ相手に嫉妬しているらしい。
「あら、花嫁ですもの。今日くらいは、勝たせて頂かないと」
 七緒は軽く笑い声を上げる。
「烈と伊勢はタイプが違うからな。それぞれに魅力はあると思うぞ。なぁ、京楽」
「…そだね…。ボクは七緒ちゃんを選んで、お前は烈ちゃんを選んだ」
 少女は首を傾げ、男二人を見、七緒を見る。七緒はとても幸せそうに微笑を浮かべていた。髭面で情けなさそうな表情の男を見る七緒の瞳は、幸せそうで、七緒が選んだのだったら仕方がないと、頷いた。
「おじちゃん、七緒お姉ちゃんを泣かせたら、許さないからね!」
「うん。さっき、七緒ちゃんのご家族にも約束してきたよ。君にも約束しておこう。幸せにするし、泣かせないよ」
 思いがけず春水が真剣に返してくれたので、少女は驚き、笑顔で頷いた。
「約束っ!」
 小指を差し出す。
「ああ、約束だ」
 春水も少女の小さな小指に小指を絡ませる。
「明菜ちゃん…」
「なに?」
「本当に、ありがとう」
「七緒お姉ちゃん…」
「明菜ちゃんが、手紙をくれたから、まだ、ここにいてくれたから…私はここへ帰って、挨拶ができたわ…本当に、ありがとう」

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あきゅろす。
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