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銀色の空に
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「動かして大丈夫なのかよ?」




『駄目だよ』




「阿呆かてめぇは、暢気に動かしてんじゃねーよ馬鹿」





相変わらず口は悪いが、これは黒崎なりの心配。



その遠回しな優しさについ笑みが溢れた。





『黒崎のお嫁に行けたらなぁ…』




「ちょっと陸くん、君の隣の方…凄い形相なんだけど」




『蒼夜の嫁なんて、毎晩激しそうだなー』





あはは、と譫言(ウワゴト)の様に呟くと、蒼夜の温もりを感じる。





「激しいのを希望か?」




『やだよ、優しくして?』




「………努力する」




『そこ真剣に悩むなよ』





そして二人分の視線を感じ、何かと思えば何かの言葉を待っているようだ。



嫁、嫁、俺、と口パクで言われ、成る程と二人の方を向き直す。





『冦吏の嫁さんになったらなー…、外出禁止とか言われそう・・』




「それは言わないだろ」




『……俺が襲われたり、ナンパされたり、知らない男の人に着いていったりしたら?』




「外に出るな」




『やっぱりぃっ!』





指を差して笑うと、冦吏もはっと気付いたようで苦笑し始めた。


楓は、次は俺だと言わんばかりに俺を見詰めてくる。





『楓はアレだよね、襲ってきそう。我慢出来なくて』




「そんな事『無いと言いきれますか』

言い切れません…。」





そんな自信無さげな楓を鼻で笑い、未だに俺を抱き締めて離さない蒼夜をまたひっぺがす。








『ひぁ…ん』




「「「!?」」」




「相変わらず首、弱いな」




首筋をいつも以上にいやらしく舐められ、急な事に対応出来ずに声が出てしまう。




「するか…?此処で」




珍しく悪戯に言う蒼夜に、自分も一蹴りしてやろうと良い案を思い付いた。


野郎共、悶え死ね。





『…そ、ゃ・・・病院って、ちょっと…えっちだよね・・?』




「陸・・?」




『シた、い・・な』




蒼夜の胸元をキュッと握り、上目遣いで擦り寄る。



効果はあるのか?



あぁ、抜群だ。





「……っ」




『皆でトイレ行けば?』





俺を気にせず、早足でトイレの方向へ向かう四人だった。



ちゃんちゃん



違うか。





とぅびとぅびこんてぬー。

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