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銀色の空に
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チュン、チュンチュン─




『・・何で、昨日の記憶残ってんの……』



月城 陸、酔ったら記憶が消える、それだけが救いだったのに


何故か今日は完全に覚えているのだ。





『はずっ、何て言おうとしたんだよ。うっわ、ありえねぇ・・・』



内心泣きそうになりながら蒼夜の寝顔を眺めた。



髪を優しく撫でて、その綺麗な寝顔を見て微笑んだ。



ガシッ




『うわっ』




何かと思えばいきなり手を掴まれて、バチッと蒼夜の目が開いた。





「・・おはよう」




『お、おはよ、どしたの?』




「何か襲いたくなった」





こいつには何度突っ込みを入れたら良いんだろう。






『俺昨日やらかしたよね』



「あぁ。頬にキスされた」




『自分でも何でか覚えてるんだよね。』





落ち込みながらも頭を蒼夜に擦り寄せる。





「じゃあ、最後に何て言おうとした?」




『・・・・知るかっ』



ニヤつくな馬鹿野郎。





「だい、す?」




『サイコロ、蒼夜は一番のサイコロだーってほら、うん。ごめんなさい』





素晴らしい笑顔をお見舞いされて逆に怖かったから焦って謝ってしまったよ。





『…だいちゅち』



「何だそれ」




『や…うん』




「…目覚めのキスは必要か?」



『要らんわ』




とまたイチャついて(?)いると、バチッと完全に目が合ってしまう。



「俺は欲しい」



『昨日は酔った勢いで…』



「陸・・、」



うあー!!来る来る来る!!!

とまあ、顔が近付いてそれは迷わずに首に直行する。



「するか?」



『誰が』



誰がするか、言い終わる前に来るソレ。

けど今日は、何だかヌメッとした感覚がある。



『・・・ッ、』



「我慢すんな」



『してな・・っ!!ぁ、う』



「してんじゃねーか」



何なんだこいつッ、すっげムカつく!!



『っなが…ぃ』



「陸がキスするって言うまで続けるぞ?」



『ゃ・・だぁっ』



そんな会話が、今から十分程続いたらしい。


断念した陸は、頬に軽くキスするはめになったんだと。



現在、6時42分。











「陸くん、もう出たのかな」



昨日もずっと待ってた楓くんでした。






これから起こることなんて、誰も予測してなかった。


何で、こうなんだよ…。


  To be continued..

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あきゅろす。
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