銀色の空に
3
飲めよ?と言う脅しに、少しだけ呑んでみた俺。
バカだな……
『ん、平気だ。あっ、蒼夜間接キスしたぁ』
「ほら、もう少し飲めよ」
勧められるがままに飲んで、完全に酔いが回った頃、残った中身を蒼夜が飲み干す。
『眠い、ねーむいぃ』
「ほんとによえーな」
へにゃーっと笑って蒼夜を見る陸は、物凄く妖艶だったらしい。
(こっから蒼夜サイド)
『ぎゅーう』
「うぉ」
遊び心で飲ませた酒。
酔いが回るのはかなり早かった。
いきなり抱き着いたり、擦り寄ったり、すげぇ可愛い。
『そーやっ』
「陸」
名前を呼べば肩に頭を置いてくる。
『そーや、ちゅーは?』
「は?」
『皆ちゅーしてくれない』
それはもう可愛いどころの話じゃなくて、俺の理性なんてどこかに飛んでた。
押し倒しても赤い顔で不思議そうに眺めてくるだけ。
「したいか?」
『………するの?』
もう、流石にヤバい。
「怒るなよ」
『ちゅー』
口にする前に陸から頬にキスされて…
ヤバい、可愛過ぎ
『あの、ね?・・・りくは、そーやが・・ほんとに…』
「陸・・?」
少し真剣な顔で何かを言おうとしている。
『そーやが、いちば・・ん、だい…す・・・んぅ』
「っ、陸?」
寝た、のか?
一番大事な部分で寝やがったのかこいつは。
「ハァ・・、んな上手くいかねぇか」
頬にキスは良いとする。
けど物足りなさが残った。
「明日、だな」
そう呟いて、姫抱きでしぶしぶ陸をベッドに連れて行くのだった。
つかまじでこいつ可愛い
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