銀色の空に 2 □ お風呂に入った後、長風呂して火照ってたらご飯が出来てた。 『すご』 「・・・・陸、可愛い」 またわしゃわしゃと髪を拭いてくれる。 『んぅ・・、それ反則』 「可愛いんだから仕方無いだろ?」 『訳分かんないよ』 クスクスと笑って、テーブルに置いてあるパスタに視線を移す。 『美味しそう・・、』 その豪華さに喉を鳴らして椅子に座る。 『いただきます』 目の前のパスタをフォークに絡めて口に運ぶ。 『うんまっ!!』 「そうか、いっぱい食えよ」 まるで新婚(には見えないけど)状態で、パクパク食事してあっちゅう間に無くなったパスタ。 「すげー食いっぷりだった。作った甲斐があるな」 『美味しかった!ご馳走様でしたぁ』 食器だけ自分で洗って、歯を磨いて改めてご馳走様を言った。 その位美味しかったのだ。 『もう寝る?』 「一杯だけ呑んで寝る」 (良い子は飲んじゃ駄目よ) そう言って蒼夜が冷蔵庫から持ってきたもの、ビール。 『ビール苦いから嫌い。酎ハイのが好き』 と独り言で言ったつもりが、なぜか強めの酎ハイと取り替えて来やがった。 「呑むだろ?」 『駄目、駄目駄目』 「呑めよ」 そしたら蒼夜の顔が近付いてきて、首に軽くキスされた。 『んっ・・なっ、何よ何よ』 「何か今日可愛いなって」 『俺はいつでも可愛いの』 「そうだな」 『否定しろよ』 そうやって、また椅子に座ってお酒の缶で遊ぶ。 「飲めよ?」 『………はい』 蒼夜を一番怖いと思った瞬間だった。 [*前へ][次へ#] [戻る] |