[携帯モード] [URL送信]

銀色の空に
3









『さーらーしぃ!!』




「あ?あぁ、あるぞ。」





一通り落ち着いて、今は学校に登校する準備をしている。


サラシも無いまま登校する訳にもいかないので、叫んでみたら蒼夜が持ってた。




『何で持ってんの?』



「中学ん時、特攻服着たときにな。」



『不良じゃん』





脱衣所でサラシを巻いてみるが、いつも使っているのと少し違って上手く巻けない…


仕方ない、そう思い蒼夜の名前を叫んだ。



「どうし・・・た、」




『ごめん、コレ巻きにくくて・・、巻いて?』




蒼夜に借りたジャージのズボンを履き、上は巻きかけのサラシのみ。

蒼夜にとっては最大の拷問だ。



「お前、…俺だって男なんだから・・」



『ん、だって蒼夜しか居ないもん』



「・・・ハァ、分かった」



深い溜め息をした後、背後から巻けば良いものを、ちゃっかり前方から巻く蒼夜。

こやつも男だ。




「細い・・、しっかりくびれもあるな」



『そうかぁ?最近太ったけどな…』



「もっと食え」




『ん、食う』




そんな他愛ない話をして、手際よくサラシを巻いて行く蒼夜をじっと見詰める陸だった。

蒼夜は非常にその視線が気になってやりにくかったとか。





[*前へ][次へ#]

3/5ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!