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銀色の空に
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久々に見た弟の笑顔。


その隣には、あの子がいて、蒼夜は凄く楽しそうだった。

あいつが笑わなくなったのはいつからだった?




中学に上がって、やんちゃして、慎が現れて。


そん時のあいつは活き活きしていた。



慎がいなくなって、更に闇に入り込んで、影にまみれて生きていたあいつ。




白銀の髪に、今はグレーの瞳。


月城、陸。
かつて化け狐と言われた少女。

今ではあんなに明るくて、影なんて見えなかった。

慎はあの子を愛してた。




心から幸せを願って…、あの笑顔が消えないように。


それに応える様に笑うあの子。




蒼夜を、変えてくれる。


そんな気がした。




「慎、少しだけ、陸ちゃん貸してな」



そして、小さな風が吹く。




───…少しだけ、だぜ?


そんな声が、風の中に散らばって行った気がした。



  To be continued..

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